住宅展示場

現在は大きな声では言えないくらいの格安で5LDK野菜が作れる庭付き車庫付き一軒家の社宅に住まわせてもらっている。お陰で僕は首輪付きの完全なる会社の飼い犬なんだけど(かなりウソ)、当然社宅なので何年かしたら出なきゃいけない。とか、思いつつも先の事なんて考えつかないので日々だらだらと過ごし続けている。
これじゃあいけない!と発起して、モデルルームを見に行く事にした。というスゴいウソを書いてみた*1
対応してくださった東急リバブルの担当の方は本当に親切な感じで、各物件の「ここが良い」という部分と「ここは悪い」という部分を両方丁寧に教えてくれた。車と同じく高額商品なので、売った後のケアの事を考えると正直ベース商売の方が圧倒的に将来性があるのは当たり前なんだけど、実際にここまで徹底していると素直に感嘆してしまう。
二件見せてもらった。一件目は狙いのIKEAモデルルーム。既に買い手がついているらしい。実際に見てみると本当に、、、カッコいい。ドラマに出てくるような洗練されたデザイン。IKEAの超シンプルな家具と、嫌みの無い配置がピッタリと合致して本当に「このままください」と言いたくなるような出来映えだった。ロフト付きの子供部屋やそこにある原色系の宇宙人っぽい机とかがいい雰囲気醸し出してるし、寝室の演出もすばらしくシックで心動かされる。納戸はちょうどいいスペースで思わずスクリーンを貼ってAVルームにしたくなってきそうな感じ(音響的に無理か)。全体に一貫したテーマが見えるのが楽しい。ああーこんな家に住んでみたいなー、と素直に言える家だった。
二件目はとにかくリビングが広い、という条件で見せてもらった。こちらはまだ家具とか入っていないのでまさにガランドーだが、何と言っても特徴的だったのがリビングが吹き抜けになっているところ。最近はそう珍しくもないのかもしれないけれど、まるで教会のような雰囲気を醸し出していて、デザイン全体はポップなのに、そこだけなんとも荘厳な感じだった。また、その食堂に向かってちょっとした備え付けデスクが設置されていて、リビングでPCを使ったり、勉強をしたり、作業をしたりできるようになっていた。これは新鮮。家族で一緒にいて行う知的作業空間だ。このモデルルーム、どの家とって見ても、基本的にテーマが一貫しているのがすばらしい。だだっ広いリビングにとけ込むように設置されたキッチンといい、同じように子供部屋のロフトといい、やはり住んでみたくなる物件。
僕は小さい頃からマンション住まいで、犬とか買った事が無く、家族の誰も免許を持っていなかったため自家用車の経験も無く、というナイナイで育ったので、子供には「一軒家」体験してほしいなあとか思っていて、偽物なんだけどその形だけ社宅で実現できて満足していたはずだったのに、実際にこういうモノを見せられてしまうと、やはり心が動いて、少し倹約使用かな、とか考えてしまう。全く持って人間の欲望って言うのには頂上が無くて我ながらあきれる。でもこの欲望が無ければ、何も始まらない。良い事をするのも欲望から。要は自覚の問題なんだとか、高級車に釣られて遊びにいっただけのはずなのに、ちょっとだけ深い事を考えた一日になった。良い展示と紹介に感謝。

*1:本当はIKEAのコラボレーション企画があってそれが見たかったとか、ポルシェとフェラーリの展示があったから見に行ったとか言うのはきっと冗談である