自堕落というか

アウトプットが少なくなるととたんに頭の回転が悪くなる。普通の仕事で作るものの数々なんて、実はアウトプットだなんて言えないものがほとんどなのかもしれない。何かを作り上げているわけではないし、そこに知らなかった何かや感動があるわけでもない。そもそも普通の仕事中にいちいち感動していたら仕事にならない*1
単一の脊髄反射の延長線上の思考だけでは意味が無い。そういった単思考が複数起こって生まれた「何か」を論理的につなげて、それに方向性を持たせる。あるいは共通項を帰納的にあぶりだして、新しい抽象概念を捻出し、次の思考に使う。言われて見れば、プログラミングで使われる技術の多くは「複数の単純概念を結合して方向性を持たせる」というものが多い。それは人間の思考をモデル化した、計算概念、というものから生まれた手法なのだから、ある意味当たり前なのかもしれない。
どの道でも極める頂点は全て同じなんだな、とあらためて気付く。HOWTOでなくWHATISIT, WHYTHISHAPPENS*2。短文でなく文章を。そのために、まずは単思考である短文を出力してみて、それを吟味する。言ってみれば材料をまな板の上に放り出して、そこから料理を考えるようなものだ*3。文章にする、というのは文章にするために自分から出てきた単純な文たちに出会い、吟味し、選り抜くことだ。アウトプットは重要だ。
単なる仕事ではない何か、そこから得られた情念の動きと、新たなる知見と、それを忘れたくないと言う恐怖とが入り混じった何かを吐き出さないと、頭の中にいろんなものが混乱して残ってしまって、その処理に常に脳力を奪われるのにいつまでたっても解決しないと言う困った不動点状態になってしまうようだ。ローカルミニマムから脱出するためにも、新しい出会いと、アウトプットを大事にするようにしよう、と心をあらたにす。というわけで、回りくどい復帰宣言でした。

*1:そういう仕事をしてみたいものではありますが

*2:語呂が悪い

*3:どっちかというと冷蔵庫の中の残り物で料理を考えるのほうがbest matchだろうか。材料から片付けまで含めた全てをそつなくコーディネイトする本当の料理人、家庭の主婦を尊敬します